親会社から「出向」してきた管理者が、スケジュールを握り、当たり前のように遅延を出すことがある
現代のビジネス環境において、技術的な知識が求められる場面は増える一方だ。我々の生活は「何らかの技術」を積み重ねた環境のうえで成り立っている。古代では火を使うのに石や棒、木の屑を使った。現代で火を台所で使うにはガスコンロがいる。ガスコンロを作り、扱うのに必要な技術は電気とガス、電子制御、数学、材料工学、センサー、ソフトウェア工学──他には?恐らく腐るほどある。
話を戻す。この世界で、この現代で技術に疎い管理者が技術のビジネスでリーダーシップを発揮するとどうなるだろうか。特にIT、特にウォーターフォール型の業務では?
【技術的無知がもたらす課題】
ウォーターフォールは特に、計画フェーズでの決定がプロジェクト全体に影響を及ぼす。この初期段階で日数や予算の妥当性を正確に評価できない管理者が関与する場合、雲行きは怪しくなる。
1.現実とかけ離れた計画:過小評価されたスケジュールや予算。
2.改善の限界:プロジェクトが進行するにつれ、計画修正の困難。
3.チームの士気低下:現場の人間たちは非現実的な目標を追う。
これらは具体例の一部に過ぎない。
【天下り】
政治に関心があると官僚組織や大企業が「下界の世界」にポジションを用意することを聞くだろう。いわゆる天下り。しかし、技術が高度化し、プロジェクトが複雑化する中で、彼らは適切に関与出来るのだろうか?
1.専門家との会話のズレ:技術的な議論についていけないため、重要な判断が曖昧に。
2.現場との信頼関係の欠如:技術者たちは自分たちの仕事を理解しない上司に対して不信感を抱く。
3.競争力の低下:技術の流行を正しく評価できないため、企業が時代遅れの戦略を取り続けるリスクが高まる。
【技術に疎い管理者が生き残る道】
もちろん、完全に不要と言い切ることは出来ない。上での知見が生かされる時もある。重要なのは、自分の限界を認識し、適切なサポートを得ることだろう。
1.専門家を信頼:技術に詳しい部下や外部のコンサルタントの意見を積極的に取り入れる。
2.学び続ける姿勢:技術的な基礎知識を身につけ、少なくとも議論に参加できるレベルを目指す。
3.柔軟なマネジメント:ウォーターフォールに固執せず、アジャイル、プロトなど柔軟な手法を検討。
(……と、ここまで書いて馬鹿っぽいなと思う。「これくらいしか治療法がない」というわけだ。エボラ出血熱に対し、冷えピタで対処してるようなものではないか)
【終わりに】
技術に疎い管理者は、変化の激しい現代のビジネス環境では厳しい立場に置かれる。しかし、正しいアプローチとサポート体制を整えれば、その存在意義を維持することは可能かもしれない。リーダーではなくボス、そう認識して動けば生き残れるかもしれない。
──これらの努力を怠る先、「最終処分場」はどのような地獄か、考えたくもない。
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